早食いは太るよ!
皆さん、食事のときはよく噛んで食べていますか?噛むということが、健康に良いだけでなく、実はダイエット効果があるんです。
・あまり噛まずに食事してしまう
・他の人より食事を終えるのが早い
・食べ物を飲み物で流し込む
・柔らかい食べ物ばかり好む
脳の視床下部には、空腹感を生みだす摂食中枢と満腹感を生みだす満腹中枢があります。
食べ過ぎを防ぐには、この満腹中枢の働きを活発化させ満腹感を与えることが効果的です。
私たちは摂食中枢と満腹中枢の働きによって、食欲が増加したり減退しています。
「お腹が空いたから何か食べよう」と思うのは摂食中枢、「お腹がいっぱいだから食べるのを止めよう」と思うのは満腹中枢の働きによるものです。
食べたいという欲求を我慢するのは、とても辛いものですが、満腹中枢を刺激して満腹感を感じさせることができれば、食べ過ぎを減らして痩せやすくなることが期待できます。
また、太る一番の原因は、血糖値の急激な上昇によるインスリン分泌量の増加です。糖質の多い食事を摂ると、血糖値が上がります。血糖値が上がりすぎると、それを抑えるために膵臓からインスリンという物質が分泌されます。このインスリンが肥満の原因で、早食いをするとたくさん分泌されるのです。
よく噛まずに飲み込むと、食べ物が消化されにくく、形のまま胃に流れていきます。熱かったり冷たかったりする食べ物をそのまま飲み込むと、食道への刺激が増えて炎症を起こす可能性があります。
早食いは、ゆっくり噛んで食べる食事より、服交感神経を刺激します。服交感神経が優位になると体は就寝時と同じ回復モードに切り替わり、眠気が発生するのです。仕事が忙しくついつい早食い酢てしまうと、逆に眠くなって仕事や勉強に集中できなくなるので注意しましょう。
早食いは噛む回数が少なくなるため、口周りやフェイスラインの筋肉を使うのが少なくなるため、筋肉が衰えて口角がたれたり、ほほ周りがたるんだりしてしまい、老け顔になりやすくなります。
よく噛んで食べると、脳の満腹中枢を刺激するので、少量の食事でも満腹感を得やすくなります。また、時間をかけて噛むと血糖値の急激な上昇を防げるため、糖尿病予防、生活習慣病の予防にも効果的です。
よく噛むと脳の血流が良くなり、栄養と酸素が脳に届けられることで、脳の働きが活性化します。その結果、頭がスッキリして、集中力・判断力・記憶力などがアップします。
唾液には、食べ物を消化しやすくしたり食べかすを洗い流して殺菌したりする効果があります。よく噛むと唾液がたくさん分泌されるため歯の表面がきれいになり、虫歯予防にも有効といえるでしょう。その結果、細菌感染を防ぎ、虫歯や歯周病の予防につながります。また、歯ぐきの血行促進も期待できます。
よく噛むと口周りや顎の筋肉を使うので、噛めば噛むほど顔の筋肉が引き締まり小顔効果が期待できます。また、発音やろれつが上手く回るなどのメリットも得られます。
よく噛む行為は老化防止にもおすすめです。噛むことで脳や体全体が覚醒して、活発に動きだすスイッチが入ります。さらに、咀嚼運動は脳に流れる血液の量を増やして脳が活発になるので、物忘れ防止や子どもの成長にも効果的です。
ヒトは、食事を始めてから満腹感を得るまでに20分以上を要しますが、早食いだと満腹だと感じる前に食べ物を多く摂取しやすいからです。
ゆっくり食べるには、ひと口を30回ぐらいは噛む習慣をつけましょう。食事の時、一口口の中に入れたら、お箸をその都度置きましょう。お箸を持っているときは、お箸の先端が次の獲物を探しているので、30噛むことを忘れてしまいます。また、スープや野菜を先に食べ終えると食欲が抑えられて食べ過ぎを防ぐことができます。
柔らかい食品はどうしても噛みごたえがないため、すぐに飲み込んでしまいます。咀嚼するクセをつけるには、硬めの食べ物がお勧めです。
口の中の食べ物を、水などの飲み物で流し込むのは辞めましょう。咀嚼途中に水などの水分で流し込むと、消化不良や食道炎、食中毒など悪影響を及ぼす可能性があります。流し込むクセがある人は、飲み物を近くに置かない様にしましょう。